そーいえばココ半月ほど

本や漫画についての書評とか感想とかを、一切書いてなかったなぁ……というコトに、今ふと気付きまして。もっとも、感想とかこそ書いてなかったものの、全く本を読んでなかったというワケでは無いんですけどねー……ただ単に、感想をサボっていたというだけであって(汗)。
ってコトで、今日は久々に最近読んだ本の感想を書こうかと思ってるんですが……さて、果たして感想の書き方をまだ覚えてるかしら、自分ってば(苦笑)。
まぁとりあえず、こーいう時は自分にとって比較的感想が書き易い本を選ぶが吉というコトで、先ずはコチラ、西尾維新氏の新作 (上下巻にはなるものの、“新シリーズ” では無いらしいッスね) で、「化物語 (上)」 を取り上げてみたいと思いまっす。

怪異とは直ぐ隣りにあるもの也か

化物語(上) (講談社BOX)

化物語(上) (講談社BOX)

えー……とりあえず先ず最初に、この作品の設定というか作品の世界観についてですが、既にタイトルからある程度の予想・予測は出来るかと思うんですが、ジャンル的にはには、現代怪奇モノ……というか、怖くない妖怪モノ? ってなカンジの作品ですねー、これは。
高校3年のある春の日、阿良々木暦の前に空から降って来た (正確には、単に階段を踏み外して落ちて来た) クラスメイトの女の子、戦場ヶ原ひたぎ。これまで、“やや風変わりなクラスメイト” 程度の認識しか彼女に対して持っていなかった阿良々木だが、落ちて来た彼女が異常なまでに軽かった、それどころか彼女に体重というものが全く感じられなかったことから、彼女に対し、ある疑惑を持つのだが……というのが、とりあえずこの作品の第1話にあたる 「ひたぎクラブ」 の出だしなんですが。
本の構成的には、第1章のこの 「ひたぎクラブ」 を皮切りに、続く 「まよいマイマイ」 に 「するがモンキー」 と、何れもそれぞれの話の中で発生した、もしくは発覚した独特な “怪奇現象” に対し、主人公である阿良々木暦が、それに立ち向かうというか解決しようと走り回るといったカンジになってまして。


えー……まぁ、とりあえずこの本の作風というか大雑把な設定とか諸々については、大体は ↑上に書いた通りなんですが。で、本来ならばこの後は、仮にも書評・読後感想文ということで、その “怪奇現象” とは何かとか、というかこのそれぞれの話の良く分からないタイトルは何やねんとか、そーいうコトを書くべきかとは思うんですが。
……実はこの作品ってば、そのそれぞれの話のタイトルに既に、ある種のネタバレ的な要素みたいなものが含まれたりしてるんですよねー、これが。ってコトで、一応見出しには書評とは銘打ってみたものの、実はこの作品については、ネタバレを避けるのならば、(少なくとも自分の文章力では) これ以上は語れない・書けなかったりしまして(汗)。
いやー……作品として、凄く面白い作品であるのは確かなんですけどねー。第1話以降、この作品を通じてのヒロインとして動き回る戦場ヶ原ひたぎの、ツンデレっぷりというか、“デレ” 状態で且つ甘い雰囲気になろうとしていない時の “ツンドラ”(汗)的なクールさとか、第2話で出て来る女の子の、『戯言シリーズ』 の姫ちゃん達を越えるような不思議な物言いとか、その辺は西尾氏ならではエンターテイメントぶりが全開で出ていて、非常に面白いんですよ、ハイ。
まぁ個人的には、ひたぎの言動については、ツンデレというかはむしろ、“素直クール” の亜種と言った方が正しいのでは、と個人的には思ったりもしますが……って、何を書いてるかなぁ、自分ってば(--;


えーと、まぁそんなこんなで。総括としては、一応、アクション的なパートや様々な不可思議現象を解決する為のシリアスなパートというのも作中に存在しているものの、しかし一番の面白さとしてはやはり、西尾氏が織り成す、ひたぎを初めとする登場人物達の、独特且つエンターテイメント性に溢れた言動にあると思われるこの作品ですが。
これまでの、『戯言シリーズ』 を初めとする西尾氏の様々な作品、及びそこで綴られているエンターテイメント性の高い文章が好きだと言う人は勿論のこと、ジャンル的には “現代不可思議モノ” に分けられると思しき作品というコトで、最近の作品でいうと、CLAMP先生の 「xxxHolic」(そーいえばコチラも西尾氏によって先日ノベライズ化されていましたね) みたいな作品・作風が好きな人は、手を出してみるとなかなかに楽しめるのでは無いでしょうか。
……まぁ、そうやってオススメを書く私自身は、「xxxHolic」 は漫画の方は本当に初期の頃しか読んでなかったりするし、西尾氏による小説の方に至っては、立ち読みすらしてなかったりするんですけどね(汗)。
とにかくそんなカンジで、従来からの西尾氏のファンは勿論のコト、これを皮切りに西尾氏の作品に手を出してみようという方にもオススメとなっているこの作品。本の形 (版形って言うのかしら?) が独特というか、箱に入っているというコトで、ちと手を出し難い印象はありますが、内容の方はその手の出し難さを越えて読むだけの面白さはあると思いますので、興味を持たれた方は、是非ともご一読してみては如何でしょうか。
また、早くも来月にはこの続きの下巻も出るとのコトなので、自分も含めて、上巻を読んでこの作品が気に入った・続きが気になる方は、そちらも併せて要チェックですねー、ハイ(^^;


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