昨日は漫画しか読んで無かったものの

今日は再び、小説のような “文章” を読む気力もちったぁ出て来たというコトで、書評って呼べるような代物では無いものの、先週末の金曜〜今日に掛けて、引き篭もり中に読んだ本の紹介なんぞをちょいとしてみようかと思ったり。


ってコトで。先ずはコチラ、先日ココに書評を書いた 「うぶこい」 に引き続き、こちらでも挿絵を描いてらっしゃる屡那先生の絵に妙に惹かれるものがあって、またまた所謂ジャケ買い、それも一気に4冊まとめ買い(汗)をしてしまった、三浦勇雄氏の 「クリスマス上等。」 に始まる “上等。シリーズ” についてなんですが。


クリスマス上等。 (MF文庫J)

クリスマス上等。 (MF文庫J)

バレンタイン上等。 (MF文庫J)ホワイトデー上等。 (MF文庫J)ジューンブライド上等。 (MF文庫J)


んー……まぁ何と言うか、とりあえずシリーズの最初の巻である 「クリスマス上等。」 を読んでの感想としては、所謂王道的な 「ボーイ・ミーツ・ガール」 作品というか、「ヒーローがヒロインを助け出してハッピーエンド」 ってな作品を久し振りに読んだなー……ってカンジでしたねー。
一応、物語の設定と言うか、“何故ヒーロー (主人公) はヒロインと出会い事件に巻き込まれることとなったのか” という部分については、なかなかに捻ってあるというか、その後の展開において良くも悪くもご都合主義で物語を進めることが出来るような(苦笑)工夫がされていたりして、最初に本屋でパラパラと粗筋とかをチェックした時には、その設定の方にばかり気が行ってしまい気付かなかったんですが、そーいうフレーバー的な部分を一切取り除いた後の物語の骨組み自体については、ホントに王道的な展開の作品でしたよ、ハイ。
またストーリー展開だけでなく登場人物についても、決して正義のヒーローでは無いかも知れないものの、でも確かな “心の熱さ” というもののある主人公や、そんな彼の影響を受けてか、シリーズ第4巻の 「ジューンブライド上等。」 で大胆な決断を下すにまでなったヒロイン等、シリーズを通じてのキャラの成長がハッキリ見えるというのも、こういったシリーズ作品においてはなかなかの高評価と言えるのでは、とも思ったり。
あるいはこれは自分が一気に第1巻〜第4巻までをまとめて読んだからの感想かも知れませんが、第1巻で繰り広げられる王道的展開 & 主人公の“熱さ”と、第4巻でのヒロインの決断のインパクトが非常に強いあまり、途中の第2巻と第3巻はやや中弛み的な印象もあったりしましたが、総括としては、ややSF色が強いような物語の設定については好みが分かれるかも知れませんが、王道的な展開のラブでコメなカンジの青春的作品が読んでみたいという方は、一度手を出してみても良いのでは無いかと思えましたねー。






んでもって続いては、コチラはこの3日間家に引き篭もっている間に、某ネット書籍通販でフライングゲットしたTRPGのリプレイで、田中天氏の 「ダブルクロス・リプレイ・トワイライト 東邦の快男児」 についてですが。
いやー……何と言うか、コチラはコチラで、何とも “熱い” カンジの作品でしたねー(笑)。物語は、WW2開戦前夜のヨーロッパを舞台に、ナチスによって囚われの身となったとある小国の姫君を救い出すべく、“気” を用いた様々な武道に長けた快男児天花寺大悟らが大立ち回りを繰り広げる! ……といった内容だったりするんですが。
以下、ちょいと本来の書評というか読後感想的な文章からは外れてしまうんですが、最初にこの作品を読んだ時の正直な感想としては、まさかダブルクロスというゲームにこんな遊び方があったとは! ってなカンジでしたねー。
従来の設定では、基本的には物語の舞台は現代〜近未来の社会に限定されていたこのゲームですが、それが創意工夫によって舞台を1930年代ヨーロッパに移した途端に、ここまでトンデモ話が平然と展開するようなシナリオ・作品になるとは(笑)。何ていうか、TRPGというのは矢張り創意工夫でかなりのレベルまでその面白さを広げられる遊びなんだなぁ……というコトを痛感させられるような思いでしたよ (……もっともそんな風に偉そうなコトを言ってみたところで、ここ約1年ほどは全然TRPGで遊べてなかったりするんですが/汗)。
そしてそんな目新しい舞台設定もさることながら、物語の内容・ストーリーについても、これまでこのダブルクロスというゲームのデザイナーである矢野俊策氏がリプレイで見せてきたような、独特の “何かを考えさせられるような展開・シナリオ” では無いものの、その目新しい舞台設定や、熱くそして何とも “濃い”(笑)主人公達が派手に活躍するというだけでも、十分に楽しめる作品になってまして。
とりあえず、ダブルクロスというゲーム・TPRGに親しんでいる方は勿論のこと、トンデモ科学とかオカルトとかを真剣になって追及していたようなナチスドイツ、及びそんな彼らと戦いを繰り広げていた欧州各国といった、そんな独特な近代的ファンタジーを扱った作品が好きだ・興味があるという方は、是非とも必見の価値がある作品だと思いましたよ、ハイ。


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