そして朝の更新を終えた後は

またもやいつものように、「明日からの一週間に備え英気を養う」 という口実(汗)の下、またまた買い込んで来てあった本の続きを読んだりしていたんですが。
えー……まぁ当然のことではあるんですが、週末にこーして特に何をするでもなく、ダラダラと本を読んだりして過ごすっつーのは、自分的にはそれなりに満足出来るものの、一方で、その感想でも書かないコトには、昨日の個人的外出以上にココの更新のネタにはなりはしないワケでー。っつーか、ここ最近は書評もすっかりサボり気味だしー(苦笑)。
まぁそんなワケで、今日は久方振りに書評を書いてみようかと思いまして。んでもって、今回取り上げるのはコチラ、児玉新一郎先生・柴はすみ先生・わかつきひかる先生による “うぶこい応援委員会” 著の 「うぶこい 〜初恋成就戦争なんだからねッ!!〜」 でっす。

うぶこい~初恋成就戦争なんだからねッ!!~ (ジグザグノベルズ)

うぶこい~初恋成就戦争なんだからねッ!!~ (ジグザグノベルズ)

初(うぶ)に恋せよ純情Girls

えーと、とりあえず初めにですね……。実はこの本は、最近の自分としては珍しく (まぁ恐らく仕事のストレスで衝動買い欲求でも高まっていたか、もしくは仕事疲れで半分記憶が飛んでたのかと/苦笑)、仕事帰りに寄った本屋で見かけた際に、ふと表紙絵に惹かれてそのままろくに中身の確認もせずに買ってみたんですが。
いやー……まぁ一応は、「うぶこい」(漢字にすると “初恋” かしら) というタイトルと、帯に書かれた 「初恋はじめました」 というフレーズからして、恋愛モノな内容なんだろーなー……とは思ってましたが。
……まさかここまで直球に、「主人公の少年が、タイプの違う複数の女の子 (クラス委員で姉さん女房的な幼馴染みや、引っ込み思案で妹のような感じの後輩、更にはツンデレ気味なお嬢様など) に好意を持たれ追い掛け回される」 という、 “(年齢制限指定の無い)恋愛SLG、もしくはいわゆるギャルゲー的小説” だったとは(汗)。しかも、内容がまたダダ甘だし(--;
や、まぁ別に恋愛小説は一切ダメとか、そーいうワケではないので構いやしないんですけどね。ただ、ここまでダダ甘っつーのは普段はまず読まないなー、というだけで (一応、内容的にはそれなりに楽しめましたし)。
もっとも、こーいう衝動買い的な買い方でもしない限りは、自分からはしない作品でもあったりするワケでー。まぁその反面、そんな内容・テーマの作品だからこそ、ココの更新のネタに使えたりもするんですがー(苦笑)。


……などと、結構長くなってしまった前置きはこれくらいにしまして、以下具体的な書評というか感想なんですが。
まぁこの本の構成そのものからして、作者が一人というワケではなく、それぞれが担当するキャラを分担して原稿を執筆 & それを集めて一冊の本に仕立てている以上、止むを得ないコトではあると思うんですが。
んー……何つーか、全体としての出来自体は悪くないと思う一方で、各キャラ・各章毎で面白さにムラっ気が結構あったなー、というのが印象的でしたねー。一応、書式というか文体については、どの章も 「女の子側から語られる一人称で物語が進む」 という形式で統一されているんですが、そこで描かれる女の子の心の揺れ動きってヤツが丁寧に描かれているものもあれば、もうちょっと踏み込んだ書き方をして欲しかったなー……と思えるようなものなんかもあったりしまして。


そして、繰り返しになりますが、自分は恋愛がメインテーマになるような作品は (ラノベ・普通の小説を問わず) あまり読まない性質なので、この評価というか感想がどれほど一般性のあるものなのかは分かりませんが、とりあえず個人的には、今回のこの5つのエピソードの中では、人付き合いが極端に苦手な文学少女・直木光音の話が一番面白いと思えましたかねー。
以下、ややネタバレっぽいカンジになりますが、相手 (主人公) のことが好きなのに人付き合いへの臆病さからどうしても深く踏み込めないという彼女の “迷い” 的な部分に加え、恋愛に限らず人付き合い全般にも関わって来るであろう、相手を理解するということの重要性なんかも語られたりしてて、分量的には短いながらも内容的には非常に濃密というか、読み応えのあるものになってまして。
ちょいと贔屓めな言い方をするならば、個人的には、これでこの本が新書サイズ・新書でのお値段ではなく文庫であったなら、この一章の為だけに本を買っても良いんじゃないかなー、と思えるくらいに良いカンジでしたよ、えぇ (まぁ文庫と新書での差額分については、この他にもそれなりに楽しめたエピソードが1〜2つあったので、その分で補填……ってカンジですかねぇ/苦笑)。


まぁ他にも色々と細かく見ていくのであれば、作者は違えども其々のエピソードで起きた出来事がきっちりリンクしている・他のエピソードに影響を与えているのはしっかり考えられてるなー……とか、でもその反面、天使達の存在や主人公の “女難の相” といった設定がイマイチ活きてないように思えるエピソードもあったりしたのは、ちと残念だったかなー……等々、良い点悪い点は他にもあったりするんですが。
一応その辺も全部ひっくるめて、甘めの青春系・初恋系恋愛作品が好きだという人にはかなりオススメと言えるように思えましたねー。また、最終章の終わり方や、この作品独自の「うぶこい祭」なる特設サイトが作られたりしているのを見ると、どーやらこの作品はこれで終わりなのではなく、シリーズ的に今後も展開する予定の作品のようなので、とりあえず作者に入れ替えが無く、この雰囲気でシリーズとして作品が続くのであれば、次の巻が出た時は今度は発売日買いをしてみようかなー……とか個人的には思ったり。


→ 合計:034冊(小説19冊 / 漫画11冊 / その他4冊)