あと実は今週は

平日は仕事がイッパイイッパイ過ぎて触れられなかったんですが、実は今週は、職場への行き帰りの電車の中で延々と、約1年前にも書評で取り上げていた 「ナルニア国ものがたり」 の再読なんぞをしてたりしたんですが。
(ちなみに、↓下の画像は全7巻セットの商品ですが、自分が持っている・読んだのは1冊ずつバラバラに買い集めたものだったり)




っつーかねー……ここだけの話、何故に1年前、ナルニアの第1巻と第2巻の書評までは書いたにも関わらず、第3巻以降の書評を書いてなかったのかと言いますと。……ぶっちゃけて言うと、途中で読むのに飽きちゃったんですよねー、これが(苦笑)。
や、でも実際には、今回改めて読み直しをした・したいと思えただけあって、面白い作品であることは間違いないんですよ、えぇ。ただ1年前の時は、他にも気になってる・読みたいと思える本が積読になったいたにも関わらず、勢いで一気にナルニアを読みきってしまおう、んでもってサッサと読み終えてから他の本に手を出そうとか考えながら読んだもので、どーしても読み方が雑になってしまい、そのせいで十分に楽しめなかった……という事情がありまして。


で、今回はその反省を踏まえて、金欠で他に気になる本があっても買えない時期を狙って(苦笑)、改めて第1巻の 「ライオンと魔女」 から、「カスピアン王子のつのぶえ」・「朝びらき丸 東の海へ」・「銀のいす」・「馬と少年」・「魔術師のおい」・「さいごの戦い」 と、全巻を通しで読み直してみたんですが。
いやー、やっぱり読んでて素直に面白いですね、ナルニアは。まぁ、個人の好みの問題と相俟って、微妙に一巻毎に面白さが違うというか、かなり面白いと思えた巻もあれば、まぁボチボチかなー、といった具合の作品もあったりはしましたけどね。
ちなみに個人的には、シリーズを通して最も好きだと思えた勇敢なネズミの戦士・リーピチープが一際活躍するという意味で、第3巻の 「朝びらき丸 東の海へ」 が一番楽しく読めて、その次に良かったのが、妙にシニカルなのに性根が気丈という、これまたかなり魅力的なキャラクターである沼人・泥あしにがえもんが出る第4巻の 「銀のいす」 でしたねー (逆にワーストだった作品の発表については、一応自粛の方向で/汗)。


まぁそんなこんなで、とりあえず今回、改めて全巻を通して読み直しをしてみたワケなんですが。んー……しかし何と言うか、それは元々からして作者が意図的に作品に込めたメッセージなんだから仕方の無い話ではあるんですが、でもやっぱり、元来が無宗教というか信仰心自体がゼロの自分にとっては、随所随所で挟まれてくる、キリスト教の教え的な表現やら展開ってのは、結構読んでて気になることもあったなー、とか思ったり。
や、別に作者が作品に何らかのメッセージを込めること自体は普通のことだし、別にそれが宗教的なものであっても (殊更にその思想を押し付けたり、あるいはその思想が危険なものだったりしない限りは) 別に構いやしないとは思うんですけどね。ただそれでも、自分みたいに、キリスト教どころか仏教も神道も馴染みが薄いなんつー人間にとっては、良くも悪くも色々と気になる箇所なんかもあった作品だったなー……と思うという次第で。
あー、でも最後に一点だけ述べさせてもらうのならば、あるいはそれは、(キリスト教に限らず他のいくつかの宗教にとっても) 一種の “救い” なのかも知れませんが、でもやっぱり個人的には、最終巻において、現実世界からナルニアへとやって来た子ども達が迎える結末がアレっていうのは、ちと違和感と言うかあまり後味の良い終わり方ではないなー、という印象を受けたりしましたねー。
まぁ確かにあの終わり方っていうのは、この物語的にはそれがハッピーエンドであるというか、子ども達の身に起こった出来事を考えれば、この結末が一番良い終わり方なのかなー、とは思うんですが……でもやっぱり、子ども向けの作品の終わり方がそれっつーのは、基本的にはベタ甘な程のハッピーエンドが好みの自分にとっては、ちと不満があったりするんですよ。
とりあえず、あまり詳しく言うと結構重大なネタバレになりかねないので、この話はここまでとしますが……でもやっぱり、ちとこの終わり方だけは個人的には不満でしたよ、ハイ。
ただ逆に言えば、その終わり方以外については、前述の第3巻や第4巻みたいに、非常に良い出来だと思えるエピソードも多い作品ですので、この間映画化された第1巻の 「ライオンと魔女」 のDVDもボチボチ発売されることですし、大人であっても一度は読んでみても良い作品ではないでしょうかー。


→ 合計:019冊(小説13冊 / 漫画4冊 / その他2冊) *これまで書評等を書いていなかった、第3巻〜第7巻までを今回カウントしました。