相も変わらず

週末ということで、土曜日の本日の更新は、まずは 「BLOOD+」 の感想からー。




……さてさて、それではいつものよーに今週分の感想なワケですが。
まずはオープニング前のアバンのシーンなんですが……んー、何だか今回は、唐突に新キャラのものとと思しき人名 (それも、ここ暫くはロシアが舞台と言うことで聞き慣れない外国人の名前ばっか) が立て続けに出る等、いつもにも増して今一つ意味が掴めない感じの出だしでしたねー (汗)。
確かに、「息子」 とか 「アンドレイ」 とか、そういった如何にも意味あり気な単語を突然出すってのは、上手にやればそれだけで、視聴者の目 (というか耳) を一気に作品に向けさせることが出来る良い手法だとは思うんですけどね。ただその一方で、ただでさえこの作品は良く分からない単語が乱発してるんだから、もうこれ以上、何の説明も無しで意味あり気な単語ばかり増えるってのは、正直ちーっと食傷気味だよなー……とか改めて思ったり。


まぁ、そんな自分の記憶力 & 集中力の無さを棚に上げるよーな愚痴はさておきまして(汗)。
で、オープニング明けての前半・Aパートは、これまたこれまで何の前フリも無かったにも関わらず、何故かいきなり知恵の輪に熱中しているカイ in シベリア鉄道のシーンからスタートだったワケですが。
んー……まぁ、小夜達とはぐれてイライラとしている姿を視聴者に見せるという意味では、「デヴィッド相手に列車内で大暴れ」 みたいな直接的かつ短絡的なシーンでそれを表現されるよりは、「知恵の輪でイライラ」 ぐらいにしてくれた方が、幾分は視聴者もカイに感情移入できる & 後の展開的にも繋がり易いかなー……とは思いましたね、ハイ。
それにしても今回、ジュリアさんの 「ゆっくり、やさしく……」 などのセリフはかなりあからさまにエロスぃ感じでしたねー(笑)。加えて、更にその後の 「恋愛と一緒」 のくだりとか、明らかに狙ってるよなー、スタッフの方々め(^^;


で、そんなこんなあった後に、小夜たちは次の列車で追い付いて来るので、とりあえずデヴィッドたちはその時間を使って、例の翼手化を引き起こす薬品・デルタ67の研究者 (というか製作に関与した人間?) の捜索へと赴くこととなったものの、折角連れて来て貰ったのに、カイは車でお留守番、と。
んー……確かに、折角付いて来たにも関わらず、いざ現場に着いたら、与えられた仕事がデヴィッド達が戻るまでの車のお留守番では、そりゃあ不満を覚えたりもするかなー、とは思うんですけどね。でもまぁ、ホントに足手まとい扱いするなら、ジュリアさんに任せておくのが一番楽なんだから、まぁそれなりには信頼されてるんちゃうのー? とも思ったり。もっとも、今のカイにそれを理解しろっつーのは無理な話なんでしょうけどね。
そして家捜しの結果、何やらソ連崩壊の頃の写真が出て来たり、隠された原発なる単語やらが語れたりしたワケですが。むー……反米色が強いのかと思ってたら、どーやら東西両方の大国が嫌いみたいね、この作品ってば(汗)。まぁ、今時アニメなんぞにいくらそんなメッセージを込めようと、それを直接の切っ掛けに政治活動に走ったりするよーな人はそうそう居ないとは思うんですが……それでも、あんまりにもこーいうメッセージを露骨に入れられたりするってのも、これまたやっぱり食傷気味だよなー、とか言ってみたり。
しかし、いくら若いとはいえ、恐らく中学校までで一度は習うであろうチェルノブイリ事故さえ知らない・覚えていないっつーのは、カイはちと阿呆すぎるよーな(汗)。


そして、家捜しと伏せっていた老人への聞き込みを終えた後は、以前から名前だけは出ていた、テッド・A・アダムスなる老人を追って、何やら元核兵器の秘密工場とかいう廃屋への突入と相成ったものの、やっぱりここでもカイはお留守番だったり。
……まぁ、それでも一応拳銃をカイに返したり、「何の為にロシアに来たのか、お前が本当に優先すべきことは何か考えろ」 と言ったりと、先の家捜しの時の車番の件と言い、やっぱりデヴィッドなりにカイを認めつつある部分はあるのかなー、とは思うんですけどね。
で、突入後は、結局命を助けることは出来なかったものの、それでもどーにかこーにか、テッド爺さんが元自分の息子 (アンドレイ) である翼手に殺されるのを阻止した後は、図らずもそんな瀕死の爺さんからの、彼のベトナムでの仕事についての情報収集となったワケですが。
んー……とりあえず要約としては、3人の男が持ち込んだ特殊な血液の保存が主な彼の仕事で、その血液を使ったこそ薬品がデルタ67であり、そして、その血液を持ち込んだ男達の主であり、「ディーヴァ」 と呼ばれていた美しい少女がベトナムにいた……ということで良いのかしら。
んでもって、翼手が一頻り情報収集が終わった後は、カイのガソリン攻撃という機転 (結局最後に締めたのはデヴィッドでしたけどね) で翼手を撃破 & 最後はテッド爺さんのご希望通り工場を爆破して、テッド爺さんと翼手アダムスと強引に埋葬となったワケですが。
えーと……まぁ今回の翼手は、何やら永らく地下でコンクリ? 漬けになっていた為に、恐らく血もそれほど補給できてないってコトで、例外的に衰弱していたのかも知れないんですが……それにしたって、「工場一つを吹き飛ばす程の爆発で生き埋めにすれば、翼手は仮死状態まで追い込める」 っていうのなら、わざわざ不安定な小夜の力に頼らなくとも、シュバリエみたいな手強いヤツらは別格としても、普通の雑魚っぽい翼手なら、「赤い盾」 の面々だけでどーにか出来るんじゃないのかしら、とか思ってみたり。
いや、この作品ってば、あまりにも 「翼手を倒せるのは小夜だけ」 みたいな印象が強かったので、今回の翼手の倒し方にちと違和感を覚えたもので。もっとも、作中で描かれないってだけで、実際には 「赤い盾」 の面々ってのは、小夜という切り札が無い・居ない時には、こーして普段は圧倒的火力ってヤツで翼手に対処してるのかも知れないですけどね。


んー……まぁ全体の感想としては、ネットの書き込みとかを見る限りでは、相変わらずちと厳し目な意見・感想が目立ちはするものの、それでも個人的には、今回の話は結構良く出来ていたんじゃないかなー、とか思ったり。
相変わらず微妙な距離感ではあるものの、それでも少しずつカイを仲間的な存在として認めつつあるデヴィッドと、それでもやはり完全には “仲間” としては見てもらえないことに苛立つカイという、この2人の初期の頃からの微妙な変化っていうのが結構面白かったかなー、ってカンジでして。
あとは今回、ラストの方でちょっとだけ語られた程度でしたけど、デヴィッドが 「赤い盾」 の一員として傷を負いながらも戦い続けているのは、以前に戦場で翼手と遭遇するも一人生き残り、そして生き残ってしまったからこそ、そのただ一人の生き残りという罪の意識から翼手と戦い続けるからだ……なーんていう設定も明らかにされて、それを考えると、常に無鉄砲なカイに対するあのデヴィッドの冷たい対応ってのも、これまで以上に分かり易いカンジで理解出来るよーな気がしましたし。
……しかし、スタッフの皆様におかれましては、少し前の小夜が沖縄に戻ったときのエピソードのように、今後もストーリー展開の途中にふと息抜き的・インターミッション的な話を入れる機会があるのなら、ヘタにまた沖縄での話とかを延々とやるのではなく、このデヴィッドの過去の具体的なエピソードとか、他の赤い盾の面々の背負っているものとか、そーいったものを描いて欲しいよなぁ……。その辺、ちょっと期待してますよー。