何はともあれ、先ずは恒例の感想なんぞから



交響詩篇エウレカセブン


うーん……まぁ、これは別に今週になって急に気付いたってワケではないんですが、それにしてもここ最近、自分の中でのこの日曜の作品の評価が 「響鬼エウレカ」 から 「響鬼エウレカ」 に逆転しつつあるなぁ……。
や、まぁどっちが上だろうと、結局のところは面白い作品さえ観れればどっちが上だって構いやしないんですけどね、ええ(^^;




で、まぁそんな戯言はさておいて本編なワケですが。
うわー、レイってばホントに子どもを産めない身体だったのかー……。先週の自分の予想が当たっていたってコトが嬉しい反面、一番残酷な真相ですねぇ、コレってば。加えて、レイが子どもを産めなくなったのはエウレカによるセブンスウェルが原因というのが一番濃厚な線のようだし……。
自分から“母”の資格を奪った憎き相手が、自分がどれだけ望んでも手に入れることの出来なかった“母”の座を得ており、それのみならず、今度は自分達の子どもになるかも知れなかったレントンまでをも奪おうとしている。……あー、そりゃあやっぱりキレるわな、レイにしてみれば。
オマケに、まぁ最終的に手を下したのはホランドとはいえ、今回は愛するチャールズを殺されたっていう恨みまで追加されてるし。そりゃあ、復讐鬼にもなりますなぁ……(--;
そして、確かにそんなレイが破滅へと向かっている様子を描写するという意味では非常に効果的だったとは思うんですが、そういう行き場の無い怒りってヤツが分かってしまうだけに、要所要所でカットインされてくる、“明るい家庭”を象徴する食器の並んだテーブルだけを残し、後の全てがグチャグチャっつーレイの状況が痛々しいこと痛々しいこと……。いやー、久し振りに見てて素で心が痛くなるような演出ってカンジでしたよ、ハイ。


で、そんなレイの暗く静かな激情とは対照的に、レントンは折角月光号に戻って来たのに、初っ端からまたまた鬱モード、と。っつーか、そんな泣き言をホレた女の子に言うのは、格好付けたい盛りの男の子としては非常にダメダメだと思います(苦笑)。
……と思ったら、故チャールズの指輪を拾った途端、表面だけかも知れませんがいきなり立ち直りやがりましたな、レントン
まぁ、ここでコイツにまでウジウジと落ち込まれては、観ている方としては話全体がちと過剰に重くなってしまいますんでね。ここでのこの (一時的なものであっても) 立ち直りは、突然ポタージュの話をエウレカに振るなど、同じく心を痛めているであろう彼女を心配させまいと少しでも明るく振舞おうとした結果だと考えれば、まぁ妥当な線だったというべきかも知れないですね。


そして続いては、いよいよ事態が派手に動き始めるBパートなワケですが。
あー、あのBGMに混じっていた “んー……♪” って声というか響きは、チャールズのお気に入りの曲の一部だったのかー。Aパートの時から何か聞こえているなぁ、とは思ってたんだけど、まさかこのレイの作戦の伏線だったとは。いやはや、個人的には結構好きだなぁ、この演出 (まぁ、ちと耳に付きすぎる気もしましたけどね)。
それにしても、レイがずっと白鳥号でこの音楽を聴いていたのは分からないでもないけど、ホランドまでもが部屋でこの音楽を聴いていたってのは……やっぱり、彼なりのチャールズへの追悼の意・元同僚の死を悲しむ気持ちの表れだったのかなぁ、とも考えてみたり。


そしてそして、恐らく今回一番の見所・目玉であったであろう戦闘シーンについては、なかなかの見応えでしたねー。
一見、チャールズを失っての自暴自棄、もしくは彼を悼みつつの宣戦布告の意で音楽を流しているだけのように見せかけつつ、音楽に混ぜての高周波数の音でKLFをリモートコントロールし、そして更には、実はKLFは2体いずれもが囮で、真の本命は白鳥号でのカミカゼアタックと、戦略的にも多重に練られていて魅力的なカンジで。
結局今回は、負傷しているハズのホランドの無茶な活躍により、このカミカゼアタックは失敗に終わってしまったものの、あれだけ名前のある(きちんとした性格設定やキャラ設定のされた)船のクルーがいる作品なんだから、こういう船とロボットの両方が活躍したりピンチになったりするような戦闘がもっとあっても良いと思うのですよ、個人的には。


あとは、砲撃を受け、左腕が千切れて瀕死になりつつも、その“指輪のある左腕”にチャールズの腕でも重ねて見たのか、必死になってそれを掴もうと足掻くレイですが。……うーん、結局彼女が腕にまで辿り着けたのかどうかは爆発で遮られてしまったので分かりませんでしたが、でもせめて、あの腕を掴むことぐらいは出来ていれば……と、つい“作品”ってコトを忘れて素で思ってしまったり。
いくら“所詮はお話”・“フィクション作品”とはいえ、自分が望んだ“母”になるという未来を奪われ、そして愛する人をも失ってしまった以上、無理に生き永らえるよりはここで死んでしまった方がレイにとっては幸せだった……などとは言いたくないものの、最後にチャールズとの思い出を見れたのは、彼女にとってせめてもの幸せだったんですかねー……。


で、まぁそんなしみじみとした紆余曲折がありつつも、結局最後はレントンの泣き言で次回に続く……っていうスタイルに変化は無かったものの、それでも、ただ鬱のまま投げっ放しなのではなく、エウレカと励ましあうことで少しでも前に進もうという心意気みたいなものが描写されていたのは、(“20数話もかけてようやく”という気もしないでもないけど/汗)彼らの成長みたいなのが表されてて良かったかなぁ、とか。
しかし、「君のことをもっと良く知りたい」みたいなことをレントンが言った後のエウレカの表情の強張りはやっぱり気になりますねー。加えて、来週は何やらレントンにとってはキッツイ真実が告げられる、みたいな次回予告でしたし。うーん、でも楽しみっちゃあ楽しみですねぇ、ハイ。




仮面ライダー響鬼


迷い込んだだけなのか、それとも罠に引っ掛かりでもしたのかは分かりませんが……地下で魔化魍に襲われるって、それは仮面ライダーではあっても響鬼じゃNeeee! ……とか言ってみたり。
そして響鬼さーん、必殺技は最初に出すと必ず破られるのが様式美(苦笑)なんですよー、とか。あと、“通常の音撃は通じないから同時音撃”って流れは良いと思うんですが、だからといって、破られる必殺技にあそこまで過剰な演出は乗せなくても良かったんじゃないかなー、とも個人的には思ってしまったり。


で、まぁ鬼の話はここらで一先ずさておいて。
とりあえず、今回久し振りに主役だった明日夢については……うん、まぁ人生色々あるよな、とか(苦笑)。
っつーか、吹奏楽部の部長も部長で、アンタ明日夢の学校の先輩ってことは少なくとも高2か高3なんだから、それだったらもうちょっと明日夢に大して声の掛け方ってものがあるだろー、とも思うんですけどね。まぁあれだ、別に音楽は部活動だけじゃないんだし、かと言って無理に鬼の弟子になる道を選ぶ必要もないワケだし、色々と悩みつつ & 足掻きつつ頑張れや、明日夢よ。


……それにしても、まぁそういうキャラ立てなんだろうとは思うんですが……それを差し引いたとしても、やっぱり相も変わらず桐矢がうざいんですがー(--;
加えて、話の流れは多少前後してしまうけど、あれだけ明日夢をヘタレ呼ばわりしておいたクセに、いざ自分が魔化魍に襲われると、ただ何をするでもなくオロオロとうろたえた挙句に、結局は明日夢を置き去りにして一人逃げ出す始末だし……。あー、もういくらそういうキャラだとは分かってても、それでもやっぱり、他のレギュラーキャラが揃いも揃ってイイ人揃いなだけに余計にうざく見えるー……。
あ、もっとも、今回の桐矢の言動がいつもにも増してチキン風味でうざく感じるのは、今回の脚本は井上氏ではないってのも関係してるのかも知れませんけどね。
……や、だからといって勿論、井上氏の描く 「時間も空間も飛び越える移動術を持つ、運動音痴なハズなのに所々で妙に超人的な能力を発揮する桐矢少年」 が好みかと聞かれれば、全然そんなことは無いワケですが(というか、あれはあれでその超人っぷりが鼻に付くので/汗)。


で、再び話は鬼たちに戻りまして。
とりあえず、前回のシュキ姐さんの影響か、鬼になるという自分の今後に悩むアキラや、そんなアキラに距離を取られて思い悩むイブキってのも見所だったとは思うんですが、でも今回はそれ以上に、ザンキさんがイブキと一緒にドライブしてたってだけで、ついついそれを追っ掛けてしまうトドロキ、萌えー(笑)。
更には、イブキみたいに気合を入れて欲しい (それとも、マジで戦線復帰を期待したのかしら?/汗) ってだけで、トドロキ本人はそんな事情は知らないとはいえ、前回の変身で古傷が痛むザンキさんに対し、「戦線復帰してくださいッス!」とか敢えて無茶な注文とかしてくるし。
……もっとも、流石にここまでやられると、ちとスタッフも悪ノリが過ぎるよなー、と少々醒めてしまうのも事実だったりするんですが。トドロキだって立派に大人・一人前の鬼なんだから、せめてもうちょっと立派な態度ってヤツを見せてくれても、ね。この辺、来週トドロキがどうやって立ち直るかに期待したいですよ、ええ。




……とまぁ、そんなこんなで、必殺技が破られたり攫われたりで、色々とピンチなカンジだった今回の響鬼なワケですが。次週、果たして音撃の効かない魔化魍にどのように立ち向かって行くのか、色々と期待したいところではあるんですが……。
個人的には、まぁ今回一度は敗れてしまったものの、やはり音楽はセッションであると考えるならば、是非ここは“音撃を共鳴させて魔化魍のバリアを破る!”ってなカンジの同時音撃で倒して欲しい、とか思ってみたり。とりあえずはまぁ、次週に期待ってコトでー。