「ネコソギラジカル」ネタバレ含み感想 その2

ネタ的な見出しも考えたんだけど、ネタバレ回避派の方への分かりやすさを優先させたいと思った & 考えすぎて色々と面倒になったので(苦笑)、分かりやすい見出しにしてみました(^^;
と、ゆーワケで。一昨日と同様、以下のネタバレを含んだ感想は 「続きを読む」 に隠させて頂きます。申し訳ありませんが、既に作品を読了済みで、尚且つ私の妄想・戯言にお付き合い頂ける方のみ、この先へはお進み下さい m(_ _)m









さてさて。それでは本日のネタバレ書評ですが、先日取り上げた「哀川潤は何者か」に続き、本日は、「西東天が“いーちゃん”から手を引いた理由」について考えてみたいと思います。
……と言っても、これはある程度予想が付くネタですねー。まぁ本来ならば、この問題を独断と偏見交じりの推測・推論抜きで考えるには、そもそも西東天が“いーちゃん”を敵に回して何をしたかったのか、どうやって世界を終わらせるつもりだったのか、という疑問が解明されていないと辛いんですが……とりあえず今回は、その辺のネタの推測から始めてみたいと思います。


さて。それではまずは、未だに作中でしっかりとは語られていない、西東天が“いーちゃん”を敵にしたがる理由についてですが。
もし仮に、西東天が“いーちゃん”を狙った理由というのが、“いーちゃん”に世界を終わらせるだけの“力”(それが戯言か、はたまた別の能力かは分かりませんが)があると見込んだからだとしたら。西東天が敵役を買って出たのは、様々な手段を駆使して、“いーちゃん”の世界に対する絶望感を煽り、“いーちゃん”が自らの意思で世界を終わらせるように仕向けるために他ならないと考えられるでしょう。
そう考えると、「どっちでも良かった」「ただの気紛れ」などと言いつつも、みいこさんを事件に巻き込んだり、あるいは、“いーちゃん”が哀川さんや出夢くんに助けを求めるのを止めなかったのも、彼ら関係者を舞台に引っ張り挙げた上で、殺したり手出しできないような状況を作り出すことにより、“いーちゃん”の絶望感を煽るための手段の一つだった……と言えるのではないでしょうか。




では、この推論を踏まえた上で、何故ここに来て西東天は“いーちゃん”の敵を止めることにしたのかについてですが。ここでポイントとなるのは、「“いーちゃん”を敵に回してのアプローチは止める」 とは宣言したものの、「世界の終わりを見る」 ことを止める気は無いという点です。
何故、敵となるのを止めたのか。恐らく答えは、自分たちが敵となり“いーちゃん”にちょっかいを出さずとも、彼に絶望感を与えることが出来る状況・彼が絶望するような状況が出来上がったからだと思われます。
そして、その“いーちゃん”が世界に絶望するような状況とは、やはり 「玖渚友の死」 に他ならないでしょう。


いくら玖渚友本人やその関係者が事実を隠したところで、住処であるマンションまで侵入してきたくらいですし、恐らく西東天は、玖渚友がいつ死んでもおかしくない状態にあるという情報を、右下るれろを見舞う前に掴んだのではないでしょうか。
そして、その玖渚友の死さえあれば、世界に対する絶望感を“いーちゃん”に抱かせることが出来る、むしろ、ここで自分たちがちょっかいを出し続けていると、“いーちゃん”の負の感情のベクトルが、怒りや憎しみという形で自分たちに向けられ、その分絶望感が弱まってしまう危険性があるので、敢えて敵であることを放棄することにした……とは考えられないでしょうか。
かつて自分が殺した(って、この過去からして既に不明瞭な点が多いんですけどね)妹に良く似ており、更には、以前に自分が自らの意思で“壊した”経験のある玖渚友。“いーちゃん”にとって、彼女の死以上のショックは無いはずですし、西東天の語る「世界の終わり(ディングエピローグ)」に“いーちゃん”が必要不可欠だと言うなら、そこには必ずや、玖渚友もまた関係してくるはずです。
果たして玖渚友はどうなってしまうのか。次の下巻・最終巻のストーリーを追う際にはおいては、恐らくこれが最も注目すべきポイントとなるのでは無いでしょうか。




……などと、先日の考察同様、如何にももっともらしい口調で語ってみたりしましたが。結局のところは、こんな考察は推論の上に推論を重ねた無様な代物でしかなく、またこの発想そのものからして、所詮は凡人に過ぎない私の考察(っていうか戯言?/汗)に過ぎないので、実際に蓋を開けてみたら予想は大外れ……なーんてオチになる可能性の方が高いんですけどねー(苦笑)。
まぁ、哀川潤の正体に関する考察も含めて、この世界・物語に関してこんな無責任な考察が述べられるのも、(発売日こそ未定だけど)次の最終巻が出るまでの僅かな期間の間だけだしー。
とりあえず、<戯言シリーズ>のファンの一人に過ぎない自分は、チラシの裏を使って精々こんな妄想を繰り広げつつ、早く最終巻が発行されるのを待たせて頂くことに致しますかねぇ(^^;