正式な発売日も過ぎたので

昨日書評を書いた、「ネコソギラジカル (中) 赤き征裁VS.橙なる種」についてなんですが。
……正式な発売日って今日だったよね? 一応、正式な発売日も過ぎたということで、ネタバレ的な書評というか感想を書いたりしてもイイっすかね?(^^;
いやー。昨日の書評では、“ミステリ的な要素はほぼ皆無”みたいなコトを書いたんですが、改めて読み返してみると、あと一冊で終わるとは思えない程、伏線的なものは張り巡らされてるんですよねー(苦笑)。なので、独断と偏見を交えつつ、その辺のことを考えてみたいなと思いまして。
とはいえ、流石にここに剥き出しの形でネタバレを置いておくのも嫌なんで、ネタバレ感想は「続きを読む」の方に隠させて頂きます。お手数ですが、既に読了済みの方で、私の独断と偏見、あるいは妄想・白昼夢・戯言にお付き合い頂けるだけの懐の広さを持った方だけ、この先へはお進み下さい m(_ _)m









さてさて。それでは以下は、昨日の当たり障りのない書評(苦笑)では書ききれなかった、ネタバレや妄想アリアリの感想ですが。


……うっわーっ! 萌太くん、以前から名前だけは出てたけど、前巻のラストの方でようやく姿を見せたと思ったら、大した見せ場も作れず、まだ《死神》でシスコンというキャラ立てしかしてないってのに、あっさり死んでもうたーっ!(泣笑)
いやー……。出夢くんの死亡に関しては、ちと穿った見方をすれば、いくら妹の義理があるとはいえ、いつまでも“いーちゃん”の傍に居るようなキャラじゃない & いつまでも引っ張るにはキャラ的に扱い辛い(苦笑)ってコトで、恐らく早々にリタイヤすることになるだろうとは思ってたけど……まさか、序盤で萌太くんまで死んでしまうとは。更には、2人が死んだだけでなく、真心との戦闘のせいで哀川さんも行方不明 & その後、ずっと出番無しだし……。
うーん。2人の死亡については、まぁあれ以上はもう伏線も無いでしょうし、ちと残酷な言い方ですが、物語的にはこれで終わりだろうけど、拉致後の哀川さんに関しては、果たしてどーなっているのやら。


ところで、その哀川さんについてなんですが。
……今回、真心に敗れて拉致されて行った哀川さんって、本当に哀川潤なんでしょうか。ってゆーか、これまで“いーちゃん”が哀川潤だと思って接してきた相手って、本当に『死色の真紅』『人類最強の請負人』の哀川潤だったんでしょうか。


何故、突然こんなトンデモなことを言い出したかというと、第12章での“いーちゃん”とひかりさんとの会話に出て来た、哀川さんの呼び方に関する話が、どーにも自分の中で引っ掛かってまして。
だって、ねぇ。もし仮に、あの『人類最強』が、タイミングを逸して注意しそびれる(それ自体、ありえない話っぽいですが/汗)なんてことがあったとしても、あれだけ自分のことを苗字で呼ばれるのを嫌う哀川さんのこと、普通に考えれば、いくら相手がひかりさんたちだったとしても、必ずどこかで訂正させると思うんですよねー。


加えて、ここで番外編的な作品を持ち出すのはあまり良い例では無いかも知れませんが、零崎双識を主役に据えた以前の作品、「零崎双識の人間試験」の中で、術に嵌まった零崎双識が思い描いた『死色の真紅』ってのは、どう考えても、“いーちゃん”が知ってる哀川さん以上に“強すぎる”気がするんですよ。
そのことを考慮すると、いくら真心に比べたら旧式とは言え、『死色の真紅』『人類最強の請負人』と呼ばれ零崎一族にさえ恐れられ、親子喧嘩(汗)の末に、ER2(現在のER3)システムを壊滅させたほどの人物が、どれ程の事情や、自分の後継者という存在に対する戸惑いがあったとしても、真心にあんなにもアッサリ負けてしまうなんて結末は、あの世界において『人類最強』の呼び名を持つ者には、あまりにも相応しくないなー……とも思ってしまうワケで。


以上、手がかりと呼ぶにはあまりに頼りなく、あまりに根拠レスな情報や推測ばかりですが、これらを基に考えると、ひかりさんが言う哀川さんと“いーちゃん”が言う哀川さん、あるいは、『死色の真紅』『人類最強の請負人』として知られる哀川さんと“いーちゃん”が知ってる哀川さんってのは、どーにもイコールでは無い気がするんですよ。
じゃあ、もし仮に、2人が語る・知っている哀川さんってのがそれぞれ別人だったとして、本物ではない偽者の方の正体は誰なのか。……推測の上に推測を重ねてしまいますが、これについては、恐らく園山朱音(というか成り代わりの天才である“彼女”)で間違いないでしょう。
ミステリとして読むには、かなり反則スレスレのトリックまで持ち出してくる西尾氏のこと。前作「ネコソギラジカル」の1巻で園山朱音が“いーちゃん”に「哀川潤に成り代わる」宣言をしたのは、「既に自分は哀川潤として君の近くに存在しているが、君はそれに気付いているか?」みたいに“いーちゃん”を試す、あるいは、ただ単にからかうため(汗)の演出・行動だった……とも考えられるのでは無いでしょうか。事実、哀川潤と園山朱音の両方が同じシーンに登場したことはこれまで無かったはずですし。


……などと、長々と語ってみましたが。まぁ、こんなのは全て妄想・戯言なんですけどねー(苦笑)。だって、この推論では、「何故、ひかりさんたちが会った哀川さんは苗字で呼ばれても怒らないのか」という本来の疑問には、全く答えていないワケだし(^^;
とにかく、全ては推論の域を出ておりませんが、次の最終巻では、この呼び方に対する反応の違いについて、しっかりと種明かしがされるのを期待したいですねー。あと、真心の基になったという、ER2システムを壊滅させるほどの、『死色の真紅』『人類最強の請負人』としての強さってヤツもね。




んー……。本来は、他にも、「西東天が“いーちゃん”の敵を止める理由」等について、色々と書きたいことはあるんですが……哀川さんのネタだけで、今日は既に長く書き過ぎました(^^;
ってコトで、その辺についての考察・感想・戯言は、書くだけの気力があったら(苦笑)また明日以降にでもー。