最近の少年誌のタブーのボーダーラインって何処?

まぁ、そんな仕事等のグチはさておき。
自分でも、まさか本当に続くとは思ってなかった(汗)武装錬金単行本レビュー、本日でとうとう折り返しの4巻となりました。ボチボチ飽きているかとは思いますが、今しばしお付き合いをば m(__)m武装錬金 4 (ジャンプコミックス)

えーっと……サ、サイコロック?(汗)

前巻の終盤でカズキたちの前に姿を見せた、人間の身でありながらホムンクルス(L・X・E)に協力する早坂姉弟。悲劇的な過去を持ち、ホムンクルスに従ってでも叶えたい望みを持つという彼らとの戦闘を経て、ついにL・X・Eとの戦いは最終局面に突入する……というのが、この4巻の大まかな流れなんですが。


……何故に冒頭でいきなりこんなストーリー解説を始めたかというと。ぶっちゃけた話、前巻の3巻に比べるとこの4巻って今ひとつ面白く無い気がするんだよねー(苦笑)。
何でなんだろう……? バトルシーンの描写そのものについては、さすがは「るろうに剣心」での昔取った杵柄というべきか、迫力のある絵になっていて十分に面白いと思うし、ギャグパートについても、パピヨン覚醒以降の吹っ切れた感じがキープされてて、こちらも十分楽しめるものとなっていると思うんだけどなぁ。


やはり、2巻のパピヨンや3巻の金城とのバトルと違って、戦闘シーンに笑える要素(ギャグ)が少なかったというのが、一番のウィークポイントなのかなー……。
こういう言い方は作者である和月氏に失礼だとは思うけど、武装錬金という作品においては、作中で多少奇天烈な敵や装備が出てきたとしても、戦闘シーンにギャグの要素がしっかり残っていれば、ある程度までは、“シリアスだかギャグだか分からないけど、まぁ面白いから良し”って思えるのだけど、戦闘シーンを魅力的に見せようと、バトル描写に力を入れ過ぎてギャグを忘れてしまうと、下手にバトル描写に迫力がある分、変わった敵や装備の存在が途端にその中で浮いてしまう気がするんですよねー。
まぁ和月氏本人は、たとえアンケートが不評でも武装錬金という作品にバトルは付き物・それがメインだと考えていたようなので、一読者でしかない人間がグダグダ言うのは好きじゃないんだけど……折角パピヨンの描写であれだけ吹っ切れたのだから、様々な装備品の投入や敵のパワーアップ等、戦闘シーンのパートに力を入れるのも良いのだけど、“シリアスな戦闘シーン”と“ギャグ的な日常のシーン”をキッチリ分けてしまうのではなく、戦闘シーンにもギャグの要素も入れることを忘れずにいて欲しかったなぁ……とか思ってみたり。


上記の戦闘シーンの問題等、個人の好みの問題かも知れないけど、作品の魅力という意味では今ひとつ押しの弱い感のあるこの4巻だけど、その一方で、ややグロい感はあるものの、早坂姉弟の過去の回想シーンや、結局は(夏の赤マルでも描かれないと思うので)最初で最後になってしまったカズキvs斗貴子の戦闘シーンなど、それなりに見るべきポイントもしっかり収録されているので、前巻まで読んでくれた方には、引き続き読んでもらいたい所ですねー。
次巻では遂に、恐らく今回の打ち切りの最初の引き金と言えるであろう(汗)カズキのヴィクター化のエピソードも入ってくるし!