んでもって今日も空模様は

イマイチだった & 別に何か急ぎの用事も無ければ、相変わらず財布の中身もろくに無い(苦笑)ということもあって、朝の更新を終えた後は、またまた今日も一日中家に引き篭もってたりしました。
で、引き篭もって何をしていたかと言うと、ネットで個人的な調べ物をしたり、レンタルで借りてきたCDを聞いたり、あるいは積読になっていた本を読んだりとかしていたワケなんですが。……うーん、一応本人的にはそこそこ充実というか満足した一日だったりもしたんですが、でもこの過ごし方って、傍から見ると超インドアっつーかダメ人間丸出しよねー、とか(苦笑)。


えーと、まぁそんなこんなで、折角そうやって引き篭もって読書とかしていたなら、せめてその書評とかを書くとかしないと本当にダメ人間っぽいよねー、というコトで。
一応、100冊読書クラブのクラブ員としての今期の活動では、必ずしも書評を書くとは宣誓しなかったものの、本日の更新では、この週末に読んだ・読み直した本として、成田良悟氏の 「がるぐる!」上下巻 を書評付きで取り上げてみたいと思いまっす。

がるぐる!〈上〉 (電撃文庫)

がるぐる!〈上〉 (電撃文庫)

東西と上下の全てを巻き込んで 踊れ踊れ踊れ!

これまで、「バウワウ!」 と 「Mew mew!」 の2巻に亘って語られてきた、佐渡と本土との間に架けられた巨大な人口橋を舞台とする “越佐大橋シリーズ”。その完結編となる本作品では、これまでの2作で登場したキャラクターや組織に加え、この人口橋の都市伝説とされてきた、殺人狂の雨霧八雲やバネ足ジョップリンといった面々までをも巻き込んで、1つの物語の終焉が今語られる……ってなカンジの作品となっているワケなんですが。
えーと、まずこのシリーズの舞台である巨大な人口橋・越佐大橋に関しては、以前に書いたシリーズ第1作目作品「バウワウ!」の書評なんぞを参照して頂くとしまして。以下、ネタバレにならない程度に感想なんぞをば。


んー……とりあえず、ちと辛口的なコトを先に述べさせて頂くのであれば、まぁストーリー的には、途中の紆余曲折での盛り上がりや伏線的なものの消化など、読んでいて素直に楽しめる箇所は結構あったものの、最後のオチ・結末に関して言うのならば、決して読後に不快な思い・感想の残るエンディングでは無かったものの、折角のシリーズ作品のラストとしては、ちーっとばかり呆気なかったかなー……と思える終わり方だったように思えました。
まぁ、一部伏線的なものがそのまま消化されずに終わったっぽいとか、色々と謎が残る人物がいたとか、その辺については、それは 「たとえこの “作品” が終わっても、そこで生きている面々の “物語” は続く」 的な味を出す為だと解釈すれば、一応はそれは手法としてアリかなー、とは思うんですけどね。
ただ、そうでは無く、純粋に物語の終わり方・締め方という点で見た時に、この作品の終わり方をどう見るかと聞かれると、やっぱり個人的にはちょっと物足りなかった・もうちょっとメインメンバーのその後とかが語られた方が好みな終わり方だったなー……とか思えまして。まぁ、この辺は個人の好みってのもあるかと思われるので、当然のことながら、必ずしもこの終わり方が良くなかったとは決して言えないんですけどね、ハイ。


……と、ここまで物語の終わり方についてばかり書いてきましたが、じゃあ、その途中の物語の展開というかストーリー全体を見た時にはどうだったかと言いますと。
いやー……こういうことを言うと、これまで散々不満を述べてきたヤツが何を言ってやがると思われるかも知れませんが、個人的には、エンディングに至るまでの物語の進む様子、及び登場人物の心境描写については、かなり満足出来る内容となったいたように思えましたねー。
無法地帯となっている巨大な人口橋を舞台に踊り狂う、殺人狂や狂犬たちといった、確実に何かが狂っている、しかし同時に、どこかが歪んで狂っているいるからこそ、これ以上なく人間臭いとも思えるような面々が、自らの感情とか損得とか感情とか (というか主に感情とか欲望とか) に従って動くことで物語を動かしていく、あるいは物語を紡いで行く様は、読んでいて素直に楽しめた・面白かったように思えました。
個人的には、このシリーズは第一作目の 「がるぐる!」 の時から、其々のキャラクターの内面描写が (時々妙に難解だったりもしますが) 非常に魅力的に書かれているシリーズだと思っていたので、結末云々はさておくとして、その内面描写が最後まで魅力的に描かれていたというのは、非常に高ポイントでしたよ、ハイ。


えーと、まぁそんなこんなで。とりあえず総論としては、前述の繰り返しになりますが、「バウワウ!」 から続く “越佐大橋シリーズ” の完結編ということで、これまでの2作を楽しめた方であれば、素直に楽しめる & シリーズの終わりを見届けるというコトで、読んで損は無い仕上がりとなっているように思えました。
また、この成田氏の “越佐大橋シリーズ” を一切読んだことが無いという方は、今回このシリーズ完結作品である 「がるぐる!」 が出たということで、これでもし試しに第1作目の 「バウワウ!」 を読んでこのシリーズにハマったとしても、次の巻の発刊をやきもきしつつ待つことなく、そのまま一気に最後までぶっ通しで読破することが出来る(笑)ってコトで、少しでも興味を持たれた方は、まぁこれも何かの縁と言うことで、これを気にこのシリーズ作品に手を付けてみては如何でしょうか。個人的には、成田氏の作品の中では 「デュラララ!!」 と並んでオススメっすよー。


→ 合計:007冊(小説7冊 / 漫画0冊 / その他0冊)