そして今日はもう一丁

期限まで日数が無いというコトで、今日は書評をもう一つ追加で書いておこうかと思いまして。……まぁ、2つ目と言うことで、多少手抜きの文章になる危険性もあったりしますが、その辺はご愛嬌ってことで一つ(汗)。
っつーコトで、今日は2つ目の書評として、何故かこれまた3人の人間が関与した作品、定金伸治氏・乙一氏・松原真琴先生という3人の作家による旅行記 「とるこ日記」 を取り上げたいと思いまっす。とるこ日記 〜“ダメ人間

人間が引き篭もるのは性格によるものか環境によるものなのか

えー……とりあえず最初に、この本についてザックリとした説明をしますと。それぞれ、自称引き篭もりだったり自称ダメ人間だったりする、決して外交的ではないという作家3人が、旅行パックとかではないフリープランでトルコへ旅行へと行った際の旅行記本……というコトになるんですが。
ただしここで注意しておかねばならないのが、実はこの本、確かにジャンル的には “旅行記” に該当するかとは思うんですが、じゃあその中身が、実際にトルコへと旅行へと行く際に役に立つかと言えば、勿論全く役に立たないというコトはないものの、決してお世辞にもガイドブック的なものとしてオススメは出来ない、という点でして(汗)。
っつーか、確かこの本の文章の何処かにも書いてあったかとは思うんですが、実はこの本って、旅行記というよりかは、むしろ “blog本” とかに近い感じの本なんですよねー。単に、そこで取り上げられている記事・内容と言うのがトルコへの旅行と言うだけで、作風と言うか全体のノリ的には、日記系サイトやblog的な、役に立つ立たない云々よりも、その時にあった出来事を面白い文章で書くことで読者を楽しませようという、良い意味での読者サービスの精神と言うか、エンターテイメント性が高い感じになってまして。


またその文章については、メインの文章を定金氏が担当し、乙一氏と松原先生がそれにツッコミと入れる、というのが基本のスタイルで書かれているんですが、(まぁこんなのはここで敢えて書くまでも無いことなんですが) やはり3人とも作家ということで、この文章と言うのが非常に面白いんですよねー。
旅先での出来事一つ一つは、確かに国内での旅行等に比べれば波乱万丈ではあるものの、海外旅行と言う枠で考えれば、決して極端に破天荒ではない (……と思います、多分。っつーか、自分はパスポートさえ持ってないのでよく分かりませんけどね/苦笑) にも関わらず、それをエンターテイメント性の高い文章で表現したり、あるいは、ただそこでの出来事を延々と書き綴るのではなく、そこで交わされた実に愉快な会話等も織り込んでいるのだから、これがもう笑わずにはいられない! ってな感じでして(^^;
……しかし何つーか、そもそもがプロと素人なんだから力量に大きな開きがあるのは承知の上ですが、でもこれだけ面白い文章ってヤツをblog風で書かれてしまうと、もっと自分も精進せなアカンなー……とも思ったりしてしまいますねー、ハイ(汗)。


まぁそんな感じで、繰り返しになりますが、純粋な旅行記・旅行の際の参考書と言う意味では、あまり役に立たないような感が強いものの、そうではなく、ただ単に面白い文章を読みたいということで読むのであれば、ハッキリ言ってかなり腹を抱えて笑えるのでは無いかと思えるこの作品。
とりあえず、もし少しでも興味を持ったなら、(漫画と違ってそうそう厳重なパッケージもされてないでしょうから) 本屋で見かけた際にでも立ち読みしてみるというのもアリかとは思うんですが、実はこの作品もまたネットで試し読みが出来たりするので、ジャンプJブックスのサイトでこの本のコーナーを探して、まずはそこで試し読みをしてみるというのも良いのではないでしょうかー。


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