気分だけでも回復しようと

仕事の帰りに本屋に寄って、漫画版「GOTH」以来個人的に結構お気に入りな漫画家、大岩ケンヂ氏の新作「NHKにようこそ!NHKにようこそ!(3) (カドカワコミックスAエース)」3巻と「99ハッピーソウル99ハッピーソウル (カドカワコミックスAエース)」をゲット。
まぁ、どちらも書評を書くような本でも無いと思うので、以下雑感的な感想でも。


まず「NHK」は、相変わらず現代若者のネガティヴさ全開ですねー。ネトゲマルチ商法って、正に内気でひきこもり系な若者がターゲットなネタじゃないっすか(^^;
……ちょっと前まで、仕事探しに専念する都合上、バイトも辞めてしまい、ハローワークと面接先にしか外出しない & 他人とほとんど会わない (バイトすらしてないので金も無いし、仕事が見付からないストレスでテンションが上がらないので、“会えない・会いたくない”とも言う) 生活をしてた自分としては、かーなーり“痛い”ものがありますよ、この漫画(苦笑)。
でも、同じひきこもりなニートなのに、自分のところには岬ちゃんのよーな(少々頭のネジには問題があるようだが)可愛い女の子は来なかったなー……などと、ちと夢見がちなことをほざいてみたり(笑)。
それにしても、この漫画ってばストーリーの進展というものがほとんど皆無ですねー。ゲストキャラのおかげで登場人物ばっかり増えるけど、途中の何話かをすっ飛ばして読んでも、それなりに話が繋がっちゃったりするんじゃないかしら。
……そう考えると、単行本もわざわざ新刊で買う必要は無いよーな。漫画喫茶や古本屋でも十分なんじゃないだろーか。……でも、何だかんだ言ってても、発売日が近付くとやっぱり気になってしまい、結局は次巻も発売直後に買うんだろうなー(苦笑)。


で、続いて「99ハッピーソウル」の方ですが。うーん、大岩氏本人が単行本の中で言ってるけど、ホントにストーリーが完結してないっすよ、コレ(汗)。一応、それなりにまとめた終わり方にはなってるけど……どっちかってゆーと、“俺たちの戦いはこれからだ!”的なエンディングだしなぁ。
とりあえず、収録されている話全体を通しての感想としては……何て言うか、エロス全開?(笑) スラップスティック学園コメディ、と裏表紙の解説文には書かれてますが……うん、まぁ確かに嘘は言ってないわな。ただ、中身が表紙の絵よりもかなりエロスなだけで(^^;
詳しい説明に関しては、まぁとにかく一度読んでみて下さいな(苦笑)。大岩氏の絵が好きで、「NHK」に時折出て来るようなエロスなネタで笑える人なら、それなりに楽しく読むことは出来るんじゃないでしょうか。
ただ、作者である大岩氏自身があまり楽しんで描いた作品では無いらしい上に、打ち切り的エンディングで多くの伏線が未消化のまま終わってしまうこともあってか、特に最終話などはやや面白みに欠けることなんかを加味すると、私自身としては、オススメ度としては「NHK」の方が上かなー。


ちなみに、これは私の個人的な見解だけど、某ジャンプの某有名漫画(度々休載&ペン入れも不十分な状態で掲載されたりするアレね)を初めとして、最近の漫画の中には、漫画家自身が作品を作っているのではなく、ほとんど編集サイドがストーリーや設定を作り、漫画家はそれに絵を付けるだけ……なんていう作品もあるとのウワサもあったりしますが。
やっぱりそういう作品は、読んでてイマイチ面白く無く感じますよ。作者がそれを望んでいるなら、それなりに作品として楽しめるものもあるかも知れないけど、もし作者がそういう形での作品を望んでないのなら、やっぱり絵の感じとかストーリー展開とかにどこか無理が出て来ると思いますし。
かと言って、編集者が何も口出ししないのでは、それはそれで問題があるだろうし……。難しい話だけど、要はバランスなんですかねー。いや、これは漫画に限らず、仕事上での人間関係・付き合い全般に共通することだと思いますけど。