そして昨日の宣言通り

無事に早く帰って来れたというコトで。昨日の宣言通り、本日は昨日ゲットした 西尾維新氏の作品、「ネコソギラジカル」下巻 についての書評なんぞでも書いてみたいと思いまっす。ネコソギラジカル(下)青色サヴァンと戯言遣い (講談社ノベルス)
あ、ちなみに今日の書評については、まだ発売して間もない、っつーか今日ようやく店頭に並んだ書店も多いってコトで、極力ネタバレを避けた形で書かせて頂きたいと思います。
もし、ネタバレアリアリの感想が読みたいという方は……自分の性格から言って、恐らくは時間があって気が向いたら近い内に書くと思います(汗)ので、お手数ですが明日以降の更新にでもご期待下さい m(_ _;)m

これにて一巻の、或いは、一時代の終わり也か

さてさて。まぁ、あるいはこんな紹介なんざは、この作品に関する書評を読みたいと思う方にとっては正に今更の話、蛇足極まりない紹介かとは思うのですが、一応簡単にこの作品について説明しておきますと。
この作品は、3年前に刊行された 「クビキリサイクル」 に始まる、西尾維新氏の <戯言シリーズ> の最新刊にして、そして同時にこのシリーズの最終巻であり、また、既に1年も前の2004年の秋から刊行が予定されていたにも関わらず、結局は1年も待ってようやくの刊行になったという、何ともいわく付きというか、ファンにとっては思いっきり首を長くして待ち侘びていた作品でして。
それだけに、今回のこの発売というのは、それこそこの作品・シリーズのファンにとってはかなりの大事・正に待ちに待った待望の作品なワケなんですが。


……と、まぁ作品の内容とはあまり関係の無い話はこれくらいでさておきまして、以下は作品の内容そのものについての感想になるワケですが。
いやー……まぁ、これは捉え方は読んだ人にとってまちまち・千差万別あるかとは思うのですが、とりあえず私個人としては、“うん、まぁシリーズの終わりとしては良かったんじゃないかなぁ” ってカンジのように思えました。
正直な話、前巻までで張られた伏線の消化やら全てのエピソードの消化という点においては、(まぁこの辺は作品のページ数、及び、たとえ本屋の店頭で実物を見なくとも、それを類推させるであろう価格から容易に推測が出来ることなので書いてしまいますが) かなり不十分だったり、あるいは、前巻で如何にも意味あり気な描写があったにも関わらず、いざこの巻になってみたらほとんど触れられていない、なんてものなんかもあったりするので、自分を含めた、そういう伏線やら細かいエピソードやらといった部分に拘る人にとっては、それなりに不満が残る部分もあったりするんですけどね。


しかし、その反面とでも言うんでしょうか、“いーちゃん”と“狐面の男”の因縁については、ハッキリとした答えが出ていると言って良いでしょう。
結局は 「世界の終わり」 というものというものを諦めることは出来なかった“狐面の男”と、望む望まないに関わらず、彼との因縁を持つこととなった“いーちゃん”。果たして、彼らの因縁はどのような手段で、そしてどのような形で決着を迎えることとなったのか。
まぁ、これは読めば分かるコトではあるんですが(苦笑)、どんな手段にせよどんな結末にせよ、ここまでのシリーズを読み続けてきた人にとっては見逃せない対決であると同時に、その決着の手段及び結末についても、シリーズの読者にとっては結構納得の行くものであるように思えましたねー。


あぁ、あと忘れてはならないものに、前作・ネコソギ中巻のラストで 「もうじき死ぬ」 宣言が出された玖渚友と“いーちゃん”との関係の変化、なんてものもあったりしますが。
これについては……うん、まぁ読んでもらった方が早いよね、というコトで(笑)。や、ネタバレアリアリでなら、色々と書くことはあるんですけどねー。ただまぁ、それは流石にまだ早いよね、とも思うので。でもまぁ、ネタバレにならない程度に何か言うことがあるとするならば、「あぁ、何だかんだ言っても青春してるよ、君ら」 ってなカンジでしょうか。
……あー、でもまぁ正直な話、何つーか実に心底今更な気はしますけど、でもようやくここに来て、このシリーズは本当に“青春エンタ”作品なんだなぁ、とか思ったかなぁ、うん。


で、本当は他にも色々と書きたい・語りたいことなんかは多々あるんですが……甚だ残念無念なことに、自分の文章力でそれを書こうとすると、どーしてもネタバレの領域に踏み込まざるを得ないんですよねー(汗)。
ってコトで、以下はネタバレにならない程度に、他にも思った感想なんぞを、主要なものだけをちょっとだけ並べておきますと。

  • むー……。まぁ、確かにこれって難しい感覚かもなぁ、生きている実感なんてのは。
  • 代理品・代理品・代理品……。そんなのの嵐やねぇ、実はこの作品って。いや、まぁ実際の世の中だってそんなものかも知れないッスけどNE!
  • 「行くぞ負け犬」「来い勝ち豚」……うわー、素敵な切り返しー(笑)
  • しかし、何だか今回は妙に“打ち切り”に関する発言というか描写が多いけど、何かあったんでしょうか。まさか、実はこの巻でこのシリーズが終わること自体が打ち切りとか? (……んなコトは無いか)
  • それにしても、“いーちゃん”は結局最後までモテモテだなぁ、畜生!(泣笑)



えーと、まぁそんなこんなで、これまで <戯言シリーズ> を読み続けてきた方にとっては必読間違い無しのこの一冊。まだ未読だという方は、多分こんな戯言的駄文(苦笑)なんぞを読む前に、まずは一読することを心の底からオススメしますよー。
また、このシリーズに手を出したことがないという方におかれましては、もしかしたら、たとえ興味はあったとしても、「でも今更手を出すのもなぁ……」 とお考えの方も中にはいらっしゃるかも知れませんが、今なら書店によってはこの <戯言シリーズ> に関するパンフ (小冊子) を無料で配っているところもあるので、もし店頭で見かけたなら、それを一読しつつ、いっそこれを機にシリーズに手を付けてみる、なんてのも切っ掛けとしては良いのでは? 特に、ラノベ系が好きな方にはかなりオススメですよん。


→ 合計:059冊(小説27冊 / 漫画23冊 / その他9冊)