やはり書かずにはいられないので

月曜ということで、ここ最近はすっかりサボってる(汗)ジャンプの感想やら、あるいは今日も今日とて仕事の愚痴とか、色々とネタはあるんですが……それでもやっぱり、今日はこの一冊の感想を書かずにはいられません。
と、ゆーコトで。趣味丸出しな本やら感想やらを「100冊読書クラブ」のカウントに入れて良いのか、という気もするんですが、それでもやっぱりこの本だけは多くの人に知って欲しい・読んで欲しいということで、敢えてカウントにも入れての書評とさせて頂きたいと思います。
ちなみに、取り上げる本についてですが……このblogに何度かお越し頂いている方にとっては、もう説明は不要でしょうか? 私がここ1〜2年ばかりマジでハマってる & オススメな作品、和月伸宏氏の 「武装錬金」の第8巻でっす。武装錬金 8 (ジャンプコミックス)

信念を賭けた戦い! そして……

えー……。こんなことを言う(書く)と、私以上にこの作品のファンの方に怒られてしまうかも知れませんが、それでも敢えて言います。(赤マルでの最終回を除いた現時点での)武装錬金という作品の最大の見せ場は、この巻での、カズキとブラボーの戦いに他ならなかったでしょう、と。


いやー……。改めて読み返してみると、やっぱりアレっすねー。以前の日記にも書きましたが、第6巻での、カズキがブラボーに敗北 → 斗貴子&剛太と逃避行へ……という流れも、密かに(?)親殺しと自立というカズキの成長が暗喩されていて、深読みのし甲斐があるという意味でかなり面白かったんですが……純粋にバトル物の漫画として読むのであれば、今回のカズキ vs ブラボーの第2ラウンドは、確実に前回のバトル以上に面白いものに仕上がっていると言えるでしょう。
ってゆーか、元々は師弟であり、そして同じ目的の為に肩を並べて戦った仲間である二人が、それぞれの譲れぬ信念の為に再度激突するというこの話の流れ……。少年漫画好きとしては、この設定・このバトルで燃えずして何に燃えると言うのかっ! ってなカンジですよ(^^;
加えて、「みんなを守る」という信念を貫く為に、たとえそれがどれだけ自分に不利な選択であろうとも、対ブラボー戦でヴィクター化はしないと決めたカズキの後ろ姿なんかはもう……。そりゃあ、斗貴子じゃなくても思わずブラボーに詰め寄らざるを得ないッスよ。
そして、戦う相手が、カズキを殺した後は自らも命を絶つと決めているブラボーだからこそ、この戦いは決して負けるワケにはいかないと力強く断言するカズキ。  ……正直に言います。あるいは、これはこの後に待ち構えている打ち切りエンドという結末を知っているからこそだったのかも知れませんが……マジな話、改めて単行本でこの回を読んでたら、素で涙が出て来ました(涙)。
いや、マジで泣けますって、この展開は! この文章の冒頭にも書きましたが、この展開に比べれば、次の第9巻で語られるであろうヴィクターのエピソードやら究極の選択やらなんざ余禄みたいなもんですよ、ええ。
とにかく、バトルに使われているページこそ多くは無いものの、この回・このシーンを読むためだけでも、この第8巻は買う価値があると言えると思いますねー。とにかく、前巻までも含めて、少年漫画好きなら間違いなく“買い”ですよ、ハイ。


……と、これまでカズキ vs ブラボーのエピソードの話ばかりしてきましたが(汗)、他の回・エピソードはと言うと。
んー、とりあえずミニマム化が解除された斗貴子はエロスいかったです(笑)。あと、本誌での最終回でのカズキとの会話に繋がってくるだけに、再殺部隊の丸山・根来に止めを刺さない剛太なんてのも、割いているコマ数・ページ数こそ少ないものの、結構見所であると言えるのでは無いでしょうか。……出歯亀野郎だけど(^^;
あ、再殺部隊といえば、キャラクターファイルによれば和月氏は結構気に入ってらっしゃるみたいだけど、個人的には、戦部はそれほど魅力的なキャラには見えなかったかも……。
や、もうちょっとページを割いて、彼なりの思想やら何やらがより詳しく語られたなら、また見方も違ってくるんでしょうけど、描写された限りにおいては、正に唯のバトル好きにしか見えなかったので。敵を食べて強くなる、なんていう発想自体は、(本来の死者の供養という意味を見失った)歪んだカニバル観的で、自分も結構好きなんですけどねー。
それと、ちとヤバいキャラという意味では、本物のサイコさんな丸山も見てみたかったかも。まぁ、こっちは早坂姉弟の監禁以上に少年漫画的にタブーでしょうけど(汗)。


あー……ホントは、まだまだ語り足りないところなのですが、あんまり長く書いても仕方ないので、とりあえずこの辺で切ろうと思いますが、とにかく今回もマジでオススメな出来なので、是非とも一読してみる価値はあると思いますよん。
……それにしても。いや、少しでも早く単行本を出してくれたという事実そのものは嬉しいんだけど……ジャンプ編集部め、どーせだったら来月のコミックスのラインナップに武装錬金は加えてくれれば良かったのに。
そーすれば、この第8巻での盛り上がりを引きずったまま、8月中旬発売の赤マルでの最終回に読者を惹き付けることが出来て効果的だったものを!(苦笑) いや、でもマジでそうしてくれた方が、この単行本と赤マルとの間に一ヶ月以上のブランクが開くことも無く、少しでも多くの読者を赤マルに呼べたと思うんですけどねぇ。素人考えだけど、つくづく残念也(--;


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