読書で夜更かしが出来ないので

事前に予想していたことだけど、やはり現在の生活サイクルだと、仕事 & 通勤にある程度慣れるまで、書評のペースはかなり落ちそうなカンジ(--; しばらくは、週に2〜3本も書ければ上出来かなー……。
恐らく、その分の穴は漫画の感想とかで埋めることになるかなぁ。……まぁ、間違い無く居ないと思うけど(苦笑)小説の書評を目当てでコチラに来て下さった方には誠に申し訳ありませんが、何卒ご理解 & ご容赦下さい m(__)m

さて、釈明という名の言い訳はこれ位でさておき。本日取り上げる漫画はコチラ、夏海ケイ氏の作品で、「王様の耳はオコノミミ (1) (ガンガンコミックス)王様の耳はオコノミミ (1) (ガンガンコミックス)」です。

すんませーん、追加で豚玉くださーい

恐らく、この漫画のタイトルを初めて見たり聞いたりした時に、かなりの数の人が発する第一声は、「何だ、このタイトル? 駄洒落か?」ってなモンでしょう(苦笑)。
漫画の大体の内容については、上のリンクの絵やタイトルから予想が付くとは思いますが、お好み焼きのみを題材とした料理漫画である本作品。
主人公である虎ノ宮キイチは、日本屈指の米所である新潟に生まれつつもお好み焼き作りに激しい情熱を燃やしていた。そして、広島風お好み焼きを得意とするライバル鎌田との戦いの中で、三ヵ月後に開かれるお好み焼きの全国大会(!)の存在を知ったキイチは、日本一のお好み焼き職人になるという夢を実現すべく、その大会の頂点を目指し始めた……というのが、この1巻の大まかな内容なんですが。
……こうして改めて見てみると、良い意味で実に馬鹿馬鹿しいですな、この漫画(笑)。っつーか、全国大会って何よ! あと、主人公の持つ特殊な能力が「お好み焼きの声が聞こえる」ってどーなのよ!(笑) ……と言った具合に、ツッコミどころも満載で、話の筋そのものからして楽しめる作品となっております。


そして、更に個人的にツボだったのが、お好み焼きをより美味しくするために作中で主人公たちが行う創意工夫というのが、こーいう少年漫画系の料理漫画にありがちなトンデモ系なアレンジではなく、意外と現実的な工夫だったりする点。……まぁ、一部明らかに誇張された表現とかもあるけど(苦笑)。
表現といえば、主人公たちが料理をする姿の描写というのも結構な注目点。私と同世代の人にとって分かりやすい表現をするなら、「アニメ版『ミスター味っ子』のノリの料理漫画」ってカンジっすね(笑)。
とにかく、調理中の描写も派手なら、出来上がったお好み焼きを食べた人間のリアクションも派手。っつーか、美味さのあまり、前髪がグルグル巻きのリーゼントになるってどーよ(笑)。でも、ここまで吹っ切れたド派手な表現をしてくれると、そんなリアクションありえねー……と心の中で思っているにも関わらず、何だか無性にそのお好み焼きが食べたくなってくるのだから実に不思議なものである(^^;


いつも以上に独断と偏見だけど、正にアニメ版『ミスター味っ子』のノリを現代に甦らせたようなこの作品。前述の過剰に誇張された描写というのも、あくまでも要所要所に出てくるというカンジなので、ギャグの部分でもシリアスの部分でも、くどさのない丁度いい加減になっているように思います。ジャンル的にも最近の少年漫画としては珍しい方だと思うし、個人的にはかなりオススメな作品です。
また、いくら人にオススメされても、実物や中身を見るまではなかなか買う決心が付かないという人は、この漫画ってこれまでは読み切り掲載ばかりだったんですが、今月からは月刊誌の少年ガンガンで毎月の連載も始まっているので、そちらを立ち読み等で読んでみてから購入を検討するというのもアリかと思いますよ。……一度でも読んでみてくれれば、結構ハマる人もいる気がするし(^^;