あと今日の夕方は

途中、他の用事やら何やらで感想書きを休んだりしつつも、何だかんだで一応は1年間視聴を続けていたアニメ 「BLOOD+」 の最終回だったワケですが。
んー……正直なところ、何となーく盛り上がりに欠ける最終回だった気がしますねー……。まぁとりあえず、良かった点も悪かった点も含めて、以下視聴後の感想をば。




BLOOD+


さてさて。作中で、実に永きに亘って繰り広げられて来た小夜とディーヴァという姉妹による戦いは前回のラストで決着が着いたというコトで、今日の最終回は半ば後日談的な部分の多い話だったワケですが。
んー……まぁ別に、最終回 = 必ずしも特別な演出をしなければならないというワケではないので、これはこれでOKではあるんですが、とりあえずオープニングは、スタッフロールが無いだけのノーマルなもので、先ずココからして盛り上がりに欠けているような気はしましたねー……。というのは、折角1年間も続いた番組なんだし、もうちょっとこう何か特別っぽいものがあっても良かったように個人的には思えたもので。
んでもって本編の方では、とりあえず前半のAパートでは、結局小夜はディーヴァの子ども達を殺すのを断念したり、ハジが未だに生き残っていたヒゲオヤジなシュバリエと相討ちになったり、証拠隠滅というコトで決戦の舞台諸共あの周辺にいた翼手が “消滅” させられたりしましたが……まぁこの辺については、特に意外性のある展開でも無かったように思えたので、ココでの感想は省略というコトで。
……しかしそれにしても、あるいはこれは、この作品の中で沖縄弁を使う他のキャラ (といっても最早カイだけですが) というのが熱血単純系ばかりだから余計にそう思うのかも知れませんが。……何つーか、冷静沈着なハジと沖縄弁ってやっぱり似合わないよなぁ、と聞いててしみじみ思ったり(汗)。や、「なんくるないさ」 という言葉自体はイイ台詞だとは思いましたけどね。


そしてCM明けての後編・Bパートでは、いきなり最初から久方振りに学校の制服姿の小夜が登場と、完全に後日談モードだったワケですが。
えーと……とりあえず、ジュリアさんがおめでたになったという件に関しては、ちょいと露骨なフラグは少なめだったような気はするものの、まぁ順当に考えてデヴィッドとのお子さんなんでしょうねぇ。
しかし、この2人の関係についてはまぁ納得出来るものの、あの新聞記者とヤクザのお譲ちゃんが再び行動を共にすることになったとかいう点については、どーにも納得が行かないような気が……。
そもそも、彼女は小夜が間もなく休眠状態に入るらしいというのを事前に知っていたんだし、それだったら、あの岡村記者に付いて行くというオチよりは、間もなくカイの前から姿を消す小夜に代わって今後カイを支えるコトを選ぶとか、そーいう行動を選びそうな気がするんですけどねぇ……。それとも、そもそもカイを追って沖縄を出て来る時に手を付けたという、ヤクザなパパンの金の怒りがまだ治まっておらず、とりあえずは再び沖縄から逃げ出さないとマズいとか、そーいう話の流れだったのかしら。
むー……やっぱりこの辺、この彼女選択といい、シフの唯一の生き残りであるルルーが延命できるようになった件といい、折角の後日談なのにどーにも説明不足なカンジが残りますねー……。
まぁ後日談だからこそ、いくらでも視聴者が各自で補完できる余地を残したのだ、という解釈も出来なくは無いですが……それでもやっぱり、解釈の余地を残すというコトと、尺が足りなくて説明不足のまま逃げるっつーのは根本的に違うものだし、それはどうしたって透けて見えるものだと思うんですよねー……。
あ、でも解釈の余地を残すという意味では、結局ディーヴァ陣営の罪を一手に押し付けられたキャンディーマンことアルジャーノが逮捕・連行されるシーンで、何処かで見た様なオカマっぽい記者が取材陣の中に混じっていたというのは、なかなかに良いシーンだったと思いましたけどね。
そもそもあのオカマの彼は、以前にも 「小夜やディーヴァの母親にもシュバリエが居たのかも」 等と意味深な台詞を言っていたワケですし、もしかしたら、実は彼は本当に小夜達の母親・地球におけるオリジナルの翼手のシュバリエだったのかも……とか考えると結構面白いかなー、とか個人的には思ってまして。まぁ、この辺の演出を面白いと感じるか蛇足だと感じるかは、人其々かも知れませんが。


んでもって、そうやって一頻り他の面々の後日談をやった後は、やはり翼手と言う生物の持つその特性を完全に制御するコトは出来なかったのか、カイに見届けられる形で、小夜は再度あの遺跡(?)で永き眠りに就いた、と……。
んー……まぁ実際問題として、ストーリー的にはこのエンドで何も問題は無い・綺麗にまとまったかなー、とは思うんですけどね。ただその一方で、この終わり方・エンディングで締めというのでは、どうにも 「これで終わり!」 ってカンジがしない気がしましてねー。何と言うか、どーにもスッキリしないというか、全体的に盛り上がりに欠けていたというか。
この後の、エンディング曲が第1クールの時の 「語り継ぐこと」 に戻っていたり(個人的には、やっぱりこの曲が一番この作品にあっていたような)、エンディング曲後のシーンでハジが持って来たと思しきバラが小夜の眠る地に捧げてあったりと、この辺の演出は悪くなかったのではと思えるだけに、やっぱり本編の最後自体がイマイチ締まらなかったというのは非常に残念なカンジでしたよ、ハイ。
これでもうちょっと、最後の第4クールでの各話の魅せ方・時間配分とかが違ったカンジで為されていれば、最後の決着の余韻とか後日談とか、この辺ももう少し上手く表現されたりしていたんですかねー……。
そう考えると、折角なかなかに素直に面白いと思える回 (まぁそのほとんどはシフ達が主役級で出て来る回ですが/苦笑) とかだって途中にはあっただけに、終わり良ければ全て良しという言葉を実践できなかったというコトを含めて、全体的に色々と惜しいカンジのする作品だったなぁ……と、それが1年間見続けて来ての正直な印象ですかねぇ、やっぱり。




そして再来週からは、何やら 「天保異聞 妖奇士」 なるまた別の作品がこの同じ時間枠で始まるようですが。んー……とりあえず、定期的に観て感想を書くか否かについては、第1話とかを観てから決めるというコトで。あまり自分の好みでは無かったら、そのままスルーすることになると思いますので、その時はご了承下さいませー m(_ _)m